私は猫
夜を泳ぐ
昼間のさばる
人間どもは
夜の魔法にかけられて居なくなるから
静かな夜に私は繰り出す
ニャーニャーニャーと歌おうが
道路をスィーっと渡ろうが
何にも縛られることはない
自由に夜を泳ぐ
私の夜の海
身体は黒いから
闇に紛れてさらに良い
誰も居ない夜ならば
クロールだって
バタフライだって
なんでもできる
なんだって
寂しくなんてないんだよ
街灯の蛍だっている
お月様だってお星様だっている
悲しくなんてない
夜の海は私に優しいから
夜は私に何も言わない
誰も何も言わない
ただ静かに優しく包んでくれる
優しいあなただから私はあなたが好き
夜が好き
だから私はあなたがいない昼をやり過ごす
そして太陽が沈むと喉を鳴らして歌うんだ
喜びと感謝を込めて
私の勝手な夢だとしても
目覚めたくはない
だってあなたは私を許してくれるのだから
何も言わない代わりに包んでくれるのだから
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