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2022年6月16日木曜日

夜を泳ぐ黒猫(詩)

event_note6月 16, 2022 editBy 調宮知博 forumNo comments


私は猫


夜を泳ぐ


昼間のさばる


人間どもは


夜の魔法にかけられて居なくなるから


静かな夜に私は繰り出す


ニャーニャーニャーと歌おうが


道路をスィーっと渡ろうが


何にも縛られることはない


自由に夜を泳ぐ


私の夜の海


身体は黒いから


闇に紛れてさらに良い



誰も居ない夜ならば


クロールだって


バタフライだって


なんでもできる


なんだって


寂しくなんてないんだよ


街灯の蛍だっている


お月様だってお星様だっている


悲しくなんてない


夜の海は私に優しいから


夜は私に何も言わない


誰も何も言わない


ただ静かに優しく包んでくれる


優しいあなただから私はあなたが好き


夜が好き


だから私はあなたがいない昼をやり過ごす


そして太陽が沈むと喉を鳴らして歌うんだ


喜びと感謝を込めて


私の勝手な夢だとしても


目覚めたくはない


だってあなたは私を許してくれるのだから


何も言わない代わりに包んでくれるのだから


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